25,10,2006
ホテルを後に メトロ M ピラミッド駅へと向かう。近代的な自動運転のメトロをサンラザール行きに乗車し、マドレーヌ駅でいったん下車しメトロ G
に乗り換える。
乗り換えは 『CORRESPONDANCE』 М G Balard → 表示に従って進む。今では、メトロの乗り換えも難なく目的のホームまで行くことができる。
バラール行きをアンヴァリッド駅まで行き RER C5号線 に乗り換える。アンヴァリッド駅では、長く長く続く動く歩道を RER C5号線 アンヴァリッド駅へ向かう。ヴェルサイユへは2.70ユーロ。メトロ内でビエ{切符)を購入する。
『往復か、片道か』 聞かれる。
改札口を通り抜け RER C5号線 アンヴァリッド駅へ。駅構内には紺のウインドブレーカーを着た女性の駅職員が親切に英語でどこへ行くのか尋ねてくれる。『ヴェルサイユ』と応えると『 次の列車 』.
『 前へ行きなさい 』 と教えてくれる。長いホームの最後部にいる我々は、駅職員がいなければ車両編成の少ないヴェルサイユ行き列車に乗り遅れるところであった。数少ない本数のため次の列車まで待たされと厄介である。
列車がホームに入ってきたが思ったより車両が少なく駆け足で列車を追いかける羽目に。息を切らせ乗り込む。
地下鉄になっているがポン・ド・ラルマ駅ぐらいからセーヌ川沿いに地上に出る。ジャヴェル駅から2人のミュージシャンが乗り込み演奏をし始める。案の定演奏が終わると客席へチップを求めに来る。1ユーロを手渡す。通勤客は毎度のことと無視していた。
30分ほどで終点ヴェルサイユ駅に到着。
駅から不安げな2人連れの若い日本人女性が、私たちと少し距離を置き行動を共にしていた。
『王室礼拝堂』 を1階から撮る。
『王室礼拝堂』 を2階から撮る。
ヴェルサイユ宮殿内の 『オペラ劇場』
客席数は712席 2階席と3階席
先ほどの彼女たちが入り口はどこですかと我々に尋ねてきた。教えると、あの入り口は先ほど
行ってみたのですが違うような気がして出てきました、との事。なるほど入り口のドアを開けるとセキュリティーの
チェックを受ける人で列になっており、係りの担当者が語気を荒げ整理か説明をしていたので勘違いというか不安に思い、出てきたようである。我々もチェックの番がやってきた。係員は我々に日本語で 『ちょっと待ってください』 と語気を荒げていた係員が日本語で静止させたのには拍子抜けをした。
手荷物のチェックと金属探知機を潜り抜けチケット売り場に向う。窓口が3〜4ヶ所あり、込み具合から見ると比較的
スムーズにチケットが買えた。
入館料と解説・説明用のイヤホーンの使用料込みで大人1人13.50ユーロ。
イヤホーンの貸し出しに手間取り時間がかかる。日本人であることを告げると数あるイヤホーンから日本語のイヤホーンを出してくれる。係りの女性スタッフから簡単な使い方を聞きさぁ豪華絢爛、権力の館へ足が向く。
見学順序は王室礼拝堂の1階から。案内板の数字をイヤホーンに入力すると男性の声で日本語説明が始まる。
ちなみに女性声のイヤホーンもあるので。
『オペラ劇場』 の天井画
『王室礼拝堂』 の天井画
1時間 28ユーロのヤマハ製のカート
RER(高速郊外地下鉄) ヴェルサイユ・リヴ・ゴーシュ・シャトー駅
ヴェルサイユ宮殿の『小厩舎』
パリ通りから望む ヴェルサイユ宮殿
迫力をお見せできないのが残念
メトロではビエは回収されないがここRER(高速郊外地下鉄) ヴェルサイユ・リヴ・ゴーシュ・シャトー駅は日本の地下鉄と同じ改札口で回収される。その為1ユーロのビエで行くと改札口から出れなくなるので気をつけたい。
駅はあまり広くはないが甘いカスタードの香りをかぎながら駅を出る。青信号を待ち横断歩道を渡り右へ進む。
華麗な 『鏡の回廊』
華麗な 『鏡の回廊』
錠の旧
錠の新
だまし絵の大蝋燭台小道具
胸像の下のプレートはだまし絵である。
胸像の下のプレート 陰影をつけ凹凸感を出しいるだまし絵。
『南花壇』
『ラトナの泉』 からの壮大な眺め
『ラトナの泉』 の先、ラトナの花壇は工事中
その向こうにアポロンの泉が垣間見れる
『水の前庭』 ブロンズの横臥像
『王妃の寝室』 19人のフランス王族がこの
部屋で生まれた。
ドアの部分はだまし絵になっている。ドアが閉まると
右上の写真のようにただの壁になる。
宮殿内はだまし絵を随所に取り入れているので
だまし絵探しにも楽しく回れる。
『王妃の寝室』 天蓋付きベッド
マリー・アントワネットが去るまでの
状態で残っている。復元らしい。
広大な庭園はプチトランで回る
『水の前庭』
カートの料金と庭園内のルートを示す
案内板
水の前庭から宮殿 工事中の中央部が
鏡の回廊
宮殿内のカフェ案内
宮殿内のトイレ案内
出口からの南翼棟
王室礼拝堂からオペラ劇場への回廊
胸像などが多数置かれている。
北の花壇
『戴冠の間』
『メルクリウスの間』 の豪華な
シャンデリア
『メルクリウスの間』 の絵画
マリー・レクザンスカ ルイ15世の妃
『メルクリウスの間』 のからくり振り子時計
1706年ルイ14世に寄贈された
『メルクリウスの間』 の天蓋付きベッド
『メルクリウスの間』 のマントルピース
アルム広場から豪華な鉄柵門を
『小厩舎』の門
正面広場から中央の建物王室礼拝堂を望む
王の内庭は大改修工事中で入れず。
ルイ14世の騎馬像が見当たらず。
この右手にある北翼棟1階が入り口
ベッドの天蓋
左に『大厩舎』、右に『小厩舎』。中央にパリ通り
アルム広場から撮る。
パリ通りから望む ヴェルサイユ宮殿
パリ通りから望む ヴェルサイユ宮殿
『キリストの復活』 など三位一体の物語などがモチーフに描かれている。
ヴェルサイユ条約の調印が行われた
場所である
国王の公務が行われた『ヘラクレスの間』
『ヘラクレスの間』 のドア
『ヴィーナスの間』 天井画
『神々と強大国を帝国に従わせるヴィーナス』
『豊饒の間』
『オペラ劇場』 の小道具
『ヘラクレスの間』
『ヘラクレスの間』
『エリエゼルとレベッカ』
『ヴィーナスの間』 太陽王ルイ14世の像
『平和の間』
ヴェルサイユ駅の改札口
ヴェルサイユ宮殿
ヴェルサイユ宮殿は、年間400万人の観光客が訪れる人気の観光スポットである。
何が人気の凄さなのかキーワードを探ると、
ルイ13世・ルイ14世〜ルイ16世・
ヨーロッパ黄金時代の頂点
権力の象徴
マリー・アントワネット
フランス王政
フランスの栄光
ナポレオン1世
ヴェルサイユ条約
ヴェルサイユのばら(ベルばら)
フランス革命
贅を尽くした調度品
豪華絢爛など、まだまだ挙げることができる。
これらのキーワードが観光客数を物語っているように思う。
ナポレオン一世の命により建設された
南翼棟
オペラ劇場は現在も使用されているようです。
『オペラ劇場』 のロビー?に当たるのか
『オペラ劇場』 のロビー?の天井
『オペラ劇場』 の緞帳
『ヘラクレスの間』 の『ヘラクレスの神格化』の天井画
窓の錠 新旧
王妃の寝室
『戦史の回廊』
オペラ劇場
鏡の回廊
ナポレオン一世の戴冠式・残念ながら
複製で実物はルーヴルに
拡大図
階段と絵画のルイ・フィリップ
ルイ・フィリップはフランス最後の国王
ヨーロッパ黄金時代の頂点・権力の象徴
王宮オペラ劇場は、ルイ16世とマリー・アントワネットの結婚式を柿落としに開場された。
ローソクは一晩で3000本も使われたとか
フランス王家の紋章
部屋の名前はギリシャ・ローマの神々にちなんだ名前が付けられている。
メルクリウスは
英語名では マーキュリーと云う
マーキュリーなら耳にしたことがある
メルクリウスはローマ神話の商売の神
晩餐会は大統領のみ現在も使用を許されている
『戦史の回廊』
『南花壇』
『ヘラクレス』 ギリシア神話中最大の英雄
『ヴィーナス』 ローマ神話の菜園の女神
『ヨーロッパに平和をもたらすルイ15世』 の絵
が飾られている。
祝宴のサロンだったところ。
海外から帰国すると周りの人は 『どうでしたか』、 『良かったですか』 と必ずといってイイほど尋ねてくる。
すると待ってましたとばかりに得意満面、旅の話を時間も忘れ長々としてしまう。
自分も海外旅行をした人には必ず聞く。旅行の目的がどうあれ生の情報や最新の情報を得ることができるからだ。
特に、旅の安全情報(治安や移動手段)に食事と宿。それとその土地の名産(名物や産物)や景勝、人のことではないか。
外国を旅行するのにその国、その土地を知らないより知っているほうが安心でありより安全であると思う。
今回の旅も買い付けの旅であるが、多くの発見やあったかい親切に出合い収穫も多く得、無事帰国することができた。充実の旅ができ、全てに 感謝の念を抱く。
観光であれ仕事であれ訪れた国の文化などを知ることは、訪れた国への敬意を示す礼儀だと思う。
それで今年は、 『ヴェルサイユ宮殿』 に訪問することができたので写真でご紹介いたします。
追記あり
駅から数分足らずでパリ通りに到着、
左折すると
左手に『小厩舎』 正面に 『ヴェルサイユ』が
現れる。
※ 2004年から始まったヴェルサイユの大改修工事はあと十数年かかるようだ。
若い日本人女性がまだ付いてくる。
現在もミサが行われている。
大改修のため窓が閉ざされていたので
『ヴェルサイユそのすべて』 から
写真を見る前に
について
2006/10/25
彼女たちはここで写真を撮ってくださいと我々に声をかけてきた。
ヴェルサイユがシンメトリー(左右対称)に
なる。
日本製にまつわるエピソード
上のカートはヤマハが製造したもの。日本製だ。
オペラ座近くのスーパーで見かけたレジスターはシャープ、世界からパリに訪れた観光客のデジカメはキャノン製が多く、観光客のほとんどが日本製のデジカメを使っていた。
ヴェルサイユで写真を撮りっこした人々は
すべてキャノン。
十数年前にハワイへ行ったときのこと。
フラダンスの観客席でニコンの一眼レフを首から提げカシャカシャとシャッターボタンを押していたところ、前の席のアメリカ本土からやってきたという家族連れの観光客にカメラの調子が悪いから直してくれと突然カメラを手渡されたことがあった。
唖然としたがそのカメラを見ると日本製であった。電池が切れていると言うと電池は換えたばかりと言う。困った。接触が悪かったようだが最後には『申し訳ない、私には直せない』と返した。彼らは、日本人なら誰でもカメラぐらい直せると信じていたようだ。
入り口側のトイレの前に位置する。
セルフサービスではあるが
ちょっと休憩するのにはいいかも。
トイレは入り口と出口の二ヶ所
だったと記憶する。出口側のトイレは
見学を終えた人で
長蛇の列。面倒であるが入り口側へ
行くとよい。
広大で美しい庭園は無料で開放されている。
二回目は庭園散策だけに費やするのも良いかも。
スニーカーに弁当持参。
現在の庭園の広さは当時の1/10だそうだ。トイレ事情においても宮殿内にはトイレがなくこの庭園で自由に行っていたという。
ヨーロッパの石の文化、日本の木の文化
木は朽ちる。金属も酸化すると朽ちる。石は風化がある。石によっては酸化もある。
石の種類はどうあれ寿命は他のどれよりも長いのは周知の事実である。エジプトのピラミッドを見れば分かる。
しかし、寿命が長ければよいかと言えば、一概には言い切れないような気もする。
多湿の日本ではやはり木が一番。なんといっても木のぬくもりがあり、人に優しい。
手入れが行き届くと何百年も持つ。床や階段はなんと言っても木が一番。
石の建築物の内装は木や鉄を使う。
錠などに使用される金具は何度も使用すると金属疲労により壊れ取替えが必要になる。窓枠の木も雨風にさらされ朽ちて取替えを余儀なくされる。
パリではオスマントルコ時代の建築物の外壁は取り壊すことが出来ず補修・改修が
町の随所で行われいる。ヴェルサイユ宮殿においても現在補修・改修工事が行われている。
宮殿内の木や金具は朽ち果て補修、改修が必要となる。
窓枠は木。錠は金属。
北翼棟1階の窓枠が朽ち果て閉まらず開いたままであった。その奥に人影が。
宮殿のあちらこちらで補修・改修工事が行われているが、工事が完了するのは十数年後の予定である。
工事用の囲いや足場がなくなり元来の宮殿が見れるまで長い。
石と木の良し悪しを比較するのではなくそれぞれの良いところを尊重することに尽きる。
追記あり
新しい錠に取り替えられている。
古そうな錠に見えるが300年も前から使われていたものとは思われない。
窓枠のペンキも剥げ落ち木が剥き出して歴史を感じさせるがこれもいずれ補修にかかるだろう。
大変美しいの一言。
顧みて
限られた時間で限られた僅かな場所を見て回るだけでも、年間400万人の観光客が訪れる理由が分かる。一にも二にも歴史の重さや権力、階級、革命を痛感する。
今回、大運河のほとり、トリアノン、マリー・アントワネットの愛した村里には行くことができなかったが
“もう一度ここへ戻りたい” に思いを馳せ 名残惜しく絢爛豪華権力の館を後にし、雑踏の大阪への帰路に着いた。
次の機会に とは言っても数年後になるであろう、足場のとれたヴェルサイユに戻り 『鏡の回廊』 から大運河を望み
そして、マリー・アントワネットの愛した村里を訪ねてみたい。
隠し扉のある『王妃の寝室』
『メルクリウスの間』